ー お母さんだから見える、子どもたちと将棋 -


 <目次>

 1.将棋をはじめてよかったこと

⑥全身全霊をかけて

⑦俺にはこれがあるんだ!!という自信

⑧「プロ棋士」というこどもたちの夢

⑨盤を挟むからできる、コミュニケーション 


1.将棋を始めてよかったこと ⑥~⑨


⑥全身全霊をかけて

 

前回は「和先生の存在」についてでしたが、今回は「将棋を指して感じる気持ち」についてお話くださいました。

 

田口さん(以下:田)「和先生は、これまでに多くの子どもたちを見てらっしゃると思います。指導者としてのセオリーを持って、子どもたちのタイプに合わせて指導してくださるのはものすごいありがたいです。プロになったような方は、初心者の子どもたちにレベルをさげて教えるというのは、難しいと思うんですよね。」

 

池山さん(以下:池)「駒の動かし方からだもんね」

 

田「プロ棋士のように上り詰めた人が、このような指導ができるというのはすごいなって思います。本当の初めの一歩から寄り添ってくれるっていう先生はすごい。」

 

▲確かにプロの先生は、気づいたら強くなっていた…という方も多いですもんね。

 

山崎さん(以下:山)「私自身の経験なんでが、将棋の棋書で”2三歩が受かりません”の”受かりません”がわからなかったんです。こっちの指した手が受かりません…って書かれていたときに、こっち(私)が指した手が受かりません?なのか、なんだかよくわからなくなってしまって…。

 

 それで1ページめからつまづいたんですけどって先生に言ったら、すごい衝撃を受けていて、”そうか、受かりませんも通じないですよね”と発見があったらしいです。でも、そういうのも真剣に受け止めてくださって嬉しかったですね。」

 

 そこを向き合ってくださったのは心強かったんです。将棋ってわからないと、恥ずかしい気持ちになるんですよね。こんなところで駒を取られて、”バカって思われているんじゃないか”っていう恥ずかしさがあります。

 

 大人になると出来ないことや否定されることが少なくなって。それが将棋をやってみて、初めて負けるって悔しいんだなって分かりました。子どもが負けて泣いていて、なんで泣いてるのかなって思っていたけど。」

 

池「全身全霊で戦っていたのを全否定された、今までやってきたことがダメだったという敗北感ってあるんだろうなというのは、私も将棋をやってみてわかったので、それは心は鍛えられるわって思いました。」

 

池「反対にそういうことで辞めてしまうのもあると思う。私も少しずつ将棋を続けてはいるんだけれども、続けていくモチベーションを保つのが難しい。そこを先生はわかっていらして、あえて課題を与えてくださるんですよね。」

 

▲将棋に対する子どもたちの気持ちを感じた経験はありましたか?

 

田「うちの香奈は、学校で失敗しないか、自分ができないのが嫌で自分に厳しいタイプなんです。うまくいかなかったときにどう対処していいかわらかないから不安でしょうがないという子でした。

 

 不安症かな、心療内科に連れて行った方がいいかな?って悩んだ時もあったんですけど、6歳から兄を追いかけるように、”将棋の森のテラコヤ道場に行ってもいいかな?”って私に言ったんです。

 

 ”行きたい!”ではなく、”行ってもいいかな?”っていうくらいだから、積極的になれない性格というのがわかるんですよね。和先生も「慎重な子ですよね」というくらいですから。でも、将棋をやり始めたのが大きかったですね。」

 

▲将棋を始めたことで変わった部分は、心の部分もあったというわけなんですね。

 

山「自分もやってみてわかったんだけど、対局が終わるまで一人じゃないですか。一人で最後まで全部やりきらないといけない。

  ”誰か助けて!こんなの指しちゃった、どうしたらいい?”って聞くこともできず、その手が悪くなったのも全部自分の責任で、全部受け入れたうえで考えなくてはいけないから、それは本当に強くなるなって思いました。」



将棋ではその時の一手一手が、指した人間にとって全身全霊をかけたものです。しかし相手がいる将棋では、それが良い手の時もあれば、悪い手の時もあります。子どもたちは、その一手の結果をすべて自分で受け入れなくてはいけないということにも向き合っているのですね。

  常に全身全霊をかけて将棋の対局に臨む子どもたちの心は、やがて「大きなものを得られた」とお母さんたちは話してくださいました。

 

⑦俺にはこれがあるんだ!!という自信

 

常に全身全霊をかけて将棋の対局に臨む子どもたちの心は、やがて「大きなものを得られた」とお母さんたちは話してくださいました。

 

池山さん(以下:池)「何かひとつでも、”俺にはこれがあるんだ!”みたいな自信が生まれるのはうれしいなと思っていました。だから将棋を頑張っているんだ、というのが自信になって子どもたちが成長できたのは本当に大きかったなって思います。

 

うちの子は色々なことがあまり続かないタイプで、運動も苦手だし、他の習い事も自分は他の人よりできないなって思うことが多かったんです。でも、将棋は今までで一番長く続いていて、  辞めたいなとか波はあっても、将棋をやっていることを誇りにしていると言うか、

学校のこれはできないけれど、将棋では負けない、“俺には将棋が!”と思っているようです。

 

 “今学期頑張りたいこと”という学校の目標でも、将棋を頑張りたいと言っていて、周りの友達に言えることがあるっていうのは良いのかなと思います。」

 

田口さん(以下:田)「うちの子もそうですね。ほかのことやっても自信がなかったんだけど、将棋をやっていることで自信がついた。

絵日記も、全部将棋のこと書いてます(笑)。」

 

山崎さん(以下:山)「ちょっと自慢したいっていうのもあるよね。」

 

田「男の子で野球が好きな子は、日記に東京ドームに観戦に行きました、っていうのと同じだなと思います。見比べると、野球好きの子は“何とか選手はホームランを打って~”と書いて、うちの子は“1勝1敗で~”と将棋のことを書いていて、似ているなて思ってみていました。好きなことに対して、夢中になれるってステキなことですよね。」

 

池「読書感想文も将棋の『聖の青春(※1)』書いてましたもん。」

 

田「うちの子は、将棋の本だとみんながわからないから、みんなが面白い本読んでるね~って言ってくれるものを選んで書いていましたね。」

 

山「うちは、将棋について一から全部説明していたときがあったようで、9×9の盤があって~、なんて説明してそれで終わっちゃうみたいな感じでしたよ。」

 

 将棋を続けることで、子どもたちの自信になったお話を伺いましたが、同時に子どもたちには見えきてしまうものがありました。

 

 ⑧「プロ棋士」というこどもたちの夢

 

田口さん(以下:田)「うちの和樹は、藤井四段(インタビュー当時)が出てきてから、“自分はプロになれない。やる気がなくなってきた”って言うんです。」

 

池山さん(以下:池)「うちの子もそう。前は絶対将棋のプロになるんだって言って、”このペースで将棋のプロになれることがわかった”と七夕の短冊に書いていたんだけど、”このペースではどう考えても無理だ”って。」

 

山崎さん(以下:山)「昨日、遼くんが将棋の森で、”これで負け越したら、俺はもうあきらめる”と言っていて、それで元気がなかったのかな。お熱が出ちゃったのかな。負けたから元気なかったのかな、って思っていたけれどそんなことを思っていたんだね。」

 

池「将棋の最中だったから、長く考えて頭が痛いのかなって思っていたら、熱を測ると八度六分あって。」

 

山「みんな冷静に見ているのかな。藤井四段のことを、格が違うって思うのかな、子ども心に。」

 

▲藤井四段を通して、子どもたちも感じるものがあるんですね。

 

田「女流棋士になれるかな~って香奈が言ってます。でも、“それはママに聞くのは間違っているんじゃない?って。和先生に聞いてみたらいいんじゃない?”って伝えています。」

 

池「そうだね。”私、女流棋士になりたんだけど、なれるかな”って香奈ちゃんは話してくるね。」

 

山「室谷由紀(現:谷口由紀女流二段)さんに会ったのが良かったのかもね。会った時、香奈ちゃんの目がハートになってた。“お洋服もかわいい、全部可愛い”って。」

 

▲室谷由紀先生にお会いした時があったんですね。

 

田「将棋の森のイベントで、室谷さんが、渡辺明さんと同日に来て指導対局をしてくださったんですよ。その時香奈は、嫌だって言ったんです。恐れ多いというか、自分が行ったところでまともに指せるとは思えないし、ってもうビビりだから。だから、強制的に出したんですよ。お兄ちゃんもいるからって。でも、室谷さん見た瞬間、「わっ!」ってなって。

 

田「お正月に、室谷さんにまた会うことができて、話しかけたら、“香奈ちゃんね~”って覚えていてくれて。そこから女流棋士を目指すようになりました。」

 

山「そういう経験って大きいですよね。ちょっと声かけてもらえるとか、子どもが夢を見させてもらえるっていうか。」

 

田「外のイベントだと、壇上に上がっているのを見るのだけど、将棋の森のイベントだと本当に近くて。対局ができたから、そこが大きかったのかもしれないな。」

 

▲近くでプロ棋士を感じられるという経験は、とても大きな経験ですよね。

 

山「私の知り合いの夫婦の話になりますが・・・

 

”うちの子どもが将棋をやってる”と話したら、その旦那さんが、”実は将棋やってたんだよね。学校で一番将棋強かったんだよね。”って言いだしたんです。

 

それで奥さんも、”そんなの聞いたことなかった”って。それ以降何十年指してなかったというので、理由をきいたら、”俺はもう学校で一番将棋も強いし、だれにも負けたことが無かった、誰にも負けないつもりでいたんだけど、中学生になって自分より強い子がいた。それでもうやる気がなくなって、それから一回も将棋を指してないんだ”って。

 

それを聞いて、男の子ってプライドが高いというか、そういうところがあるんだなって思ったんです。奥さんにも言わなかったくらいだから。

 

そういう話を聞いていたら、藤井聡太くんの27戦目で、アマの藤岡隼人(東大生)との対局で藤岡さんの話を知って。奨励会ではなかなか上がれなくて、5級か6級でやめて、そのあと将棋から離れて、高校生になったときに、競技かるた部か何かに入ったんですって。  将棋は全然やらずに、競技かるたで全国大会に出るようになって、しかもそれで東大にまで入って…。

 

 奨励会時代のときは、プレッシャーが本当にすごくて、四国出身のようですが、フェリーの中で毎日帰りに、勝てなくて泣いていたと書いてありました。しかし東大に入った時に、何かのきっかけで将棋部に入って。大学生になって久しぶりにやったら、プレッシャーから解き放たれてのびのび指せたのが楽しくてまた将棋を指すようになった。そしたらアマチュアのトップになって。将棋ってすごいなって思ったんです。  それで彼はまた、藤井聡太くんとやるような機会に恵まれて、人生ってわからないなって思いました。

 

話を聞いた旦那さんのように止める人も人も多いのだろうし、子どもは無邪気に名人になりたいなんて言うけれど、大体の人がどこかで、挫折を味わっているわけじゃないですか。そう考えると皆どうやって乗り越えてるのかなって思いますね。そういう経験も藤岡くんみたいに無駄にならないんだなと思って。私藤井くんより、その藤岡くんを応援したくなりました。  藤井くんに負けた後も、すごい爽やかだったんですよ。

 

いつかそういう現実を知るときが、うちの子どもたちにも来るのかも知れないけど、親としてはそれを見守らないといけないんでしょうね。」

 

田「むずかしいですよね。  和樹は、将棋を通してどう変わったのかわからないと話したのですが、先生に言われたことは、“器用貧乏だよね。いろんなことがあっという間にできちゃう。でも今壁にぶち当たっているから、何が大事なのか考えてほしいな”って言ってくれて、確かにそうだなって思ったんです。

 

香奈は慎重派で色々なことにトライするのが苦手だけれど、和樹は何でも興味があるタイプで。エレクトーンもやっているし、発表会やコンクールも進んで出るタイプなの。香奈は、”エレクトーン?人前に出るでしょ、そんなのとんでもないです”という感じだから、二人が全く違うので、どういう風に関わったらいいか悩むときがあるんです。でも和先生に聞くと、さっと解決が見えてくるのがすごいところ。

 

これから先二人がどう変わっていくか分からないけれど、二人にとって将棋がとても大切なものであることは間違いない。でも今止まっているから、そこで藤井四段を見たときに自分がそこに行けるか考えづらくなっていて、将棋もやるけれど、他の道も確保した方が良いなと、逃げるのではなく、将棋とは別のスペシャリストになれるように、と考え始めているようです。」

 

池「でもそこ乗り越えて、将棋頑張ろうって言ってほしいな和樹くん。」

 

将棋に打ち込み、大好きだからこそ感じる、子どもたちの複雑な気持ち。実際プロ棋士になるための道のりはとても厳しいと言われています。子どものときに自分の将来を真剣に模索する経験はなかなかできることではありません。しかし、将棋は負けることも失敗することも良しとしてもらえる面が多いので、将棋を通して得られる精神的な鍛練は、将来どんな道に進んだとしても子どもたちにとって大きな糧になると思います。

 

⑨盤を挟むからできる、コミュニケーション 

 

 今回は、将棋盤を挟むことで生まれる、親子関係、友人関係、職場関係など、幅広い世代とのコミュニケーションについての経験談を話してくださいました。

 

山崎さん(以下:山)「今は学童に通っていて、そこで先生が藤井四段(インタビュー当時)の話をするらしいです。その流れでなんと、”じゃあ、僕と遼くんで教えてあげようか”と洋介が言ったらしく、連絡帳に”今度将棋の指導をやってもらうのでよろしくお願いします。”と書いてあって(笑)。  私がびっくりして電話したら、”熱心に、うれしそうに提案してくれたので、ちょうど将棋ブームだしやろうと思います。僕も覚えます。”と言われました。

 

池山さん(以下:池)「それ、聞いてなかった(笑)。得意げに言っているんじゃないかな。学童クラブではだいたい将棋があるみたいです。学童で習ったから、教室に習いに来たという子もいるみたいだし、子どもがやるコミュニケーションとしてはとてもいいですよね。」

  

田口さん(以下:田)「息子が老人ホームに招待されて… おじいちゃんとやってくれって。祖母が、リハビリに行ってる関係で、スタッフの方が、”お孫さんが将棋できるんですって?”って聞いてきて、”ちょっと来てくれないかな”ってなったみたいです。」

 

山崎・池山「えーっ!」

 

田「そういう広がりができるのって面白いよね。若手のスタッフは将棋がわらかないから、対局したくてもできないので、そういうお子さんいませんか?みたいな。和樹が行ったら、全部勝つもんだから、他の周りの人たちが大喜びで盛り上がって、色々な効果があるなと思いました。面白いですよね。思いがけないつながりができて。」

 

山「今や14歳の若い子(藤井四段:当時)が強いって、全国のおじいちゃんおばあちゃんが喜んでいるのだから、和樹くんなんか一瞬にしてアイドルだよ。」

 

田「“また行きたい”って言ってました。ほかの習い事では、おじいちゃんおばあちゃんとやりましょうなんて絶対ない。そういう点で将棋ってすごいなって思いました。」

 

池「私は、最近もう少し指せるようになったらいいなって思った事がありました。病院で働いてるんですが、病院でも患者さん同士のかかわりで将棋盤が置いてあるんです。担当患者さんで全然話をしてくれない人がいるのですが、”外泊して何をしたんですか?”って聞いたら、”家で録画したビデオを見た。”って言ったので、”どんな番組を見たんですか?”って聞いたら、NHKの将棋を見たって。趣味の話も一切出ないし、何に対しても興味がなくなっているように見えていたので、将棋には興味があったんだってすごくうれしかったと言うか。

 

デイケアや患者さんのリハビリでも将棋をやっているんです。将棋ができると、全然コミュニケーションが図れない人とでも、”この人意外と攻めてくる(笑)”とか、どういう感じなのかなって、わかるだろうし。もうちょっと自分が指せたら、いろんな場所、いろんな方とできるなって思いました。

 

山「うちも、居酒屋に連れて行ったときに、50代ぐらいの人とすごい仲良くなって。その内容が5NHK杯の話で。子どもとすごく盛り上がってて(笑)。今日のあの人すごかったよね、みたいなこと言ってました。」


池「将棋をさせて良かったなと思ったのが、上の子が、新しい環境に慣れるのにすごく緊張していて。最初、新しい友達を作るのも小学校に入るのもだいぶ緊張していたのです。  私が働いているので、学童クラブに入ったのですが、小学校も学童クラブも両方新しいし、学童には保育園からの友達が全然いなかったので、窓から見ていたらぽつんとして大丈夫かなって思っていたんです。それがその日に偶然将棋を指せる子が一人いて、将棋をやったことで一気にそのこと仲良くなれて、“親友になったんだー”って。

 

将棋がなかったらそういう出会いもなかったですし、男の子って共通の何かをやると本当に仲良くなれるってあるじゃないですか?だから将棋を習ったことで、そういったコミュニケーションが広がって本当によかったなって思っています。」

 

山「将棋って、子どもが大人の人とも対等にできて、共通の会話ができて、それが自信につながるのかも知れない。大人も負かして。将棋のおかげか、大人の人と話すのに怖気づかなくなったっというか。そういう事はあるかも知れないです。」

 

池「いろんな年代の方と接することができるって、なかなかないですもんね。大人になっても将棋をしていると、いろんな人と関われますよね。」

 

山「私もショウギナデシコの大会に出たときに、飲み会まで行っちゃったんですが、こんな風にいろんな年代の方々と話ができるって思わなかったですね。すごいみんな将棋について熱く語ってらして…(笑)   しかも、指す人もいれば、観るのがすごく詳しい方もいて…将棋でもいろんなジャンルの楽しみ方があるから、またそこも良いですよね。」

 

池「うちでもおじいちゃんと指すかな。喜ぶしね、おじいちゃん」

 

田「自分が娘だったし、男の子がいなかったので、やはりおじいちゃんが喜ぶんですよね。  私がひとりっ子で女の子だから、父は息子が生まれたとき本当にうれしかったみたいで、最初はオセロゲームを2歳から始めていました。でも、あっという間に息子が勝つようになって。もっと面白いゲームがないか、父がおもちゃ屋さんに連れて行ってボードゲームを選ばせたときに、碁石を選んだのですが、これはわからないから将棋だったらと、将棋を買ってきました。

 

でも字が読めない。でも面白そう。まだ、どうぶつしょうぎがない時代でした。簡単なバージョンもないから、本将棋をやっていました。おじいちゃんとのコミュニケーションになるけど、もうおじいちゃんは全然勝てなくなってしまって。何枚落ちでも勝てない…っていう。

 

1月の初めに親戚が集まるんですけど、その中に何人か指せる人がいて、”今年はこの人に勝とう”って5、6歳くらいのときからあって、”来年は打倒あの人!”って感じでした。アマ三段くらいの人がそろそろ抜かれそうな気がすると言っていました。本人は毎年勝てないから落ち込みながらやっていましたけど。」

 

40枚の駒と、81マスの将棋盤は宇宙だと言われています。 それは、定跡や手筋など将棋のテクニックだけでなく、「コミュニケーション」という部分でも、宇宙のように広がりを見せてくれるのだと感じました。普段お付き合いのない世代同士でも、将棋盤を挟めば、こんなにも簡単に楽しく、人との人とのつながりが生まれるのだということ、そして将棋のすばらしさを改めて感じさせてくれました。

 


 ~次回予告~

 2.将棋を教えるときに大事なこととは

①その子の目線に合わせた和先生の教え方